府中宿について

甲州街道の宿場

江戸（日本橋）から９番目の宿場（日本橋から約30km）

前の宿場：上石原宿（前の宿場から、約5.0km）

次の宿場：日野 （次の宿場へ、約7.8km）

古くは律令時代に武蔵の国の国府がおかれたという府中は、中世の時代も南北に鎌倉街道が走る交通の要衝でした。すぐ南を多摩川が流れ、1333年の新田義貞による「分倍河原の合戦」もこの近くで行われています。

近世に入り甲州街道の宿場がおかれると、45の宿場（数え方には諸説あり）のうちでも横山（八王子）宿に次ぐ大きな宿場まちとなりました。

宿場の中ほどにある「大國魂神社」は、西暦111年景行天皇の創建と伝わる多摩地区最大規模の神社。ゴールデンウィーク頃のくらやみ祭りや11月の酉の市でも賑わいます。
神社と府中駅をつなぐ大通りのケヤキ並木は、1062年に源頼義、義家が奥州平定の戦勝のお礼に寄進したというもの。ぜひお立ち寄りを。

また、武蔵国府があった律令時代の道といわれる品川道が、府中から品川湊（現在の東海道・品川宿付近）へとつながっています。（ルートには諸説あり）

府中宿の歩き方

• 江戸寄りの布田五宿から引き続き、現在の国道20号と並行する旧道を行きます。商店街が続き、そこそこ賑やかな区間です。また引き続き京王線が並走していて数百メートルごとに駅があるので、どこで切り上げることも可能です。
• 商店街の区間が多く駅も近いため、買い物や食事は心配要りません。ただし各駅停車しか止まらない駅は駅前の商店街が小さく店も少ないので要注意です。
• 駅前に店や飲食店がたくさんある大きな駅は、府中駅です。
• 大國魂神社をはじめとして見どころも多いので、あちこち寄り道をされる方は時間に余裕を持って計画されることをお勧めします。

次の宿場まで

• 府中宿を出ると、ほどなく道筋は現在の甲州街道（国道20号）に合流し、谷保駅の近くでまた旧道となります。飲食店もコンビニ等も完全になくなる区間はありません。
• 府中駅の西の分倍河原駅を過ぎると京王線と離れ、南武線に近くなります。途中で街道を離脱できる駅は、南武線の谷保駅、矢川駅です。矢川駅を過ぎると鉄道から少し離れますが、多摩モノレールの甲州街道駅まで3キロほど、次の日野宿まで4キロほどです。（甲州街道駅は旧甲州街道からは500mほど離れています）
• 商店・飲食店はそこそこありますが、府中宿を出ると大規模な商業施設のある駅は当面ありません。また多摩川を渡る前後の区間は住宅地に入り、お店などは少なくなります。

府中宿に関する施設・博物館など

府中市郷土の森博物館｜公益財団法人府中文化振興財団 (fuchu-cpf.or.jp)　大きな博物館で、甲州街道や府中宿に関する展示も多くあるほか、府中市の歴史や企画展、屋外の庭園エリアには建物の展示などもあります。レストラン、軽食どころなどもあり、季節ごとに梅まつり・アジサイ祭りなどの催しもあるので、スケジュールに余裕を持って行かれることをお勧めします。
街道からは1.5キロほど離れていますので、再訪が可能な方は別の機会にじっくり時間を取って行かれた方がいいかもしれません。

府中宿のおすすめ情報

大國魂神社

前述の通り、多摩地区でも最大規模の神社で、初詣の参拝客数も毎年東京都で上位に上がります。

社殿もとても立派で見ごたえあり。街道沿いなので、ぜひお立ち寄りください。

なお、参道脇に観光案内があり、府中周辺の観光情報を入手できます。

ゴールデンウィークのくらやみ祭りと11月の酉の市は混雑が予想されます。

府中高札場

府中市役所前交差点にある、高札場。江戸時代後期から末期にかけての時期に建てられたものです。

江戸時代、法令や禁制などを知らせるために街道上の交通の多い場所に札を掲げたもので、全国に跡や復元した建物がありますが、現存する高札場は希少です。

当時からは少し向きが変わっているとのことですが、甲州街道沿いにあるのでお見逃しなく！

府中宿の宿泊情報

※　比較的街道から近く手頃な価格で泊まれるビジネスホテルなどを優先して掲載しています。
※　各宿泊施設名のリンクは、じゃらんnetに移行します。

このほか府中駅（街道から徒歩３～４分）周辺にいくつかホテルがあります。下のボタンから検索してください。東寄りの東府中駅周辺にも多少ありますが、府中から西になるとかなり少なくなります。
また、京王線の駅があるので、新宿などに移動しても良いでしょう。

府中宿についての投稿

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甲州街道

街道歩きの情報収集、交流の場に「散歩かふぇ　ちゃらぽこ」

散歩やまち歩きをテーマにした、東京都中野区のカフェ（東京メトロ丸ノ内線・東高円寺駅徒歩５分）。街道ウォーカーさんが集まり、街道を歩くイベントや交流会などを開催しています。普段は普通のカフェで、コーヒーを飲んだりお食事したりしながら店内に所蔵している街道の本をご覧いただけます。歩く人にはきっと楽しい店ですので、ぜひお立ち寄りください！

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