日ごろ「散歩かふぇ ちゃらぽこ」にて、普通~~にコーヒーを飲みにいらして店の掲示物や本・地図などを目にされ、「街道歩き? なんじゃそりゃ」という疑問を持たれるお客さまに対応しております「ちゃらぽこ」ぱきらが、 ちょいちょい聞かれるソボクな疑問とその回答をまとめてみました。

そもそも、「街道を歩く」ってどういうこと??

東京から京都までなんて、本当に歩けるの?

歩けます!

例えば東海道。東京から京都までは約500km。新幹線で2時間半。歩いたらどのくらいかかるのか想像もつかない距離かもしれませんが、道はすべてつながっていますし整備されています。

大きなまちを通るので食事や宿泊の不安な場所も多くはありません。

続けて何日も歩くのが難しくても、どこで区切ってもだいたいは電車やバスに乗って帰れる道筋なので、「疲れたら終わり」 という感覚で歩き始めることもできます。

もちろんそんな整備された街道ばかりではありません。道が途切れていたり、ほとんど登山だったりする街道もありますが、 歩く道を選んで行けば、不安な場所に出ることはそれほどありません。

1日にどのくらい歩く? 何日くらいで歩ける?

1日20km前後、 東海道なら25日程度が平均的です

多くの街道ウォーカーさんの話をうかがっていると、街道歩きとしては1日15~25kmくらいのペースの人が平均的なようです。

このペースだと、東海道・東京~京都間は20~30日程度となります。

他にも「寄り道をしながら5~10km」という方や、「30~40km歩いて達成感を味わう」という方も多く、 ペースは旅の目的や体力に応じて人それぞれです。

ちなみに1日20kmというのは、時速3~4kmのゆるゆるお散歩ペースで歩いて5時間~7時間程度。つまり、ほぼ丸一日。
平均的な体力の大人の方で、「歩いてみたら意外に歩けた」くらいの距離で、「最初はかなり疲れて筋肉痛になるけれど、月1回ほどのペースで続けているうちに、だんだんそれほど苦痛ではなくなっていく」というのがよく聞かれる感想です。

いっきに続けて1か月も歩くの?

そうでもありません……

一般的な街道ウォーカーさんに多いのは、1日歩いてその日のゴールまで進んで、いったん電車などで自宅に帰り、次の休みにまたそこまで電車で行って続きを歩くというスタイルです。

昔の旅人のように東京から京都まで一息で行くというのは、憧れではあるのですが……。

学生さんや退職されてからはじめられた方には、東海道を東京から京都まで連続2週間~1か月くらいで踏破されたという方もいらっしゃいますが、お仕事をされている世代の街道ウォーカーさんには圧倒的に、分割して歩かれる方が多いです。

時間がいっぱいある人でないとできないのでは……?という質問もいただきますが、お近くの街道から始めれば、当面は日帰りで行けますので、日ごろお勤めの方もたくさん街道を歩いていらっしゃいます。

スタート地点が遠くなると、連休に数日続けて歩くということがありますが、2、3日の連休がとれれば問題ありません。

関東地方の人が東海道を歩くケースで行くと、東京都、神奈川県内は日帰り。静岡に入ったあたりから、1~2泊ほどの行程になるという方が多いです。

東海道と言ったら国道1号。ひたすら国道を歩くの?

現代の国道の脇に、ちょこちょこ旧街道が

ひたすら国道を……という趣向の方もいらっしゃるようですが、「街道歩き」を趣味とされる大部分の方は「旧街道」を歩かれる方が多いです。

現在の国道は江戸時代の街道をベースに整備されていますが、当時からの主要な街道ほど、現在は国道や都道府県道となって拡幅され、周囲も都市化して車通りの多い道になっています。

が、国道から逸れて旧道に入る区間が少なからずあり、そのような区間では旧街道の雰囲気を残した道を歩くことができます。

そんな古い道を探しながら歩くのも楽しみのひとつ。

車の多い道は、人が歩くのは大変だったり、単調な国道歩きに飽きたりすることもありますが、その分、気持ちのいい旧道に出会ったときの感動はひとしおです。

都市化して整備された街道は、大きなまちを通過することが多く、食事・宿泊や行き帰りの交通手段に困らないというメリットがあります。逆に、雰囲気のいい旧道が続くとそれらに困ることもあり、一長一短ですね。

どの道が「旧街道」なのかというのは、主要な街道であれば本や地図が出ていますし、既に歩かれた方のサイトや自治体の発行しているガイドマップなどでも知ることができます。

興味はあるけれど、まだちょっと不安が……

始めるには何が必要? どんな格好で歩けばいい?

特別に必要なものはありません

靴はいいウォーキングシューズがあればベストですが、たいていの道は、履き慣れたスニーカーで問題ありません。

服装も、スポーツに適したものがたくさん売られていていますので、機能に優れたものが揃えられればそれに越したことはありませんが、基本は動きやすければOKです。

東海道や日光街道などの大部分が整備されている街道なら、ほとんどは舗装された普通の道です。
山道を歩く行程では登山靴の方が安心なところもありますが、登山とは違い普通の道路を歩く区間の方が多いので好みの分かれるところです。

持ち物は、地図、カメラ、万歩計などなどイロイロですが、これらは現在ではほとんどがスマホ1台でカバーできるので、基本的にはスマホと充電器があればOKではないでしょうか。

あとは歩く距離と日数に応じて、普段の散歩や旅行に持っていかれる程度のもので問題ありません。持ち歩くようになることが多いので、重くならないように。

個別の街道に必要な装備については、すでに歩かれた方に相談されるか、当サイトの各記事をご参照ください!

興味はあるんだけど、気軽にはできなそうで……。

大丈夫! まずはお近くの街道から♪

「最初は近場の散歩だから良くても、だんだん遠くに行くから、時間的にも経済的にも大変なんじゃない?」というご質問をよく受けます。

ぶっちゃけ、まあそれは当たってます……。

でも、急いで行かなければならないものでもありませんし、どこからどこまで歩かなければならないと決まっているものでも ありません。
近所からぷらりと歩きだして、気付いたら遠くに行っていた……という話もよく聞きます。

かくいう「ちゃらぽこ」ぱきら(当サイト管理人)も、最初はブラリまち歩きのつもりで出発。後半は年に1度、2~3泊の大旅行になって いましたが、そんなペースでも5年くらいで京都に着きました。
もう少し頻繁に行ければ、1~2年でも可能です。

また、五街道など遠くに続いているものは大変でも、ご近所から1日や2日で踏破できてしまう短い街道も少なくありません。

「日帰りで行ける範囲を越えたら、別の街道を始める」という方もたくさんいらっしゃいます。
自分のスタイルで、好きなように始められるのが街道歩き。 まずはお気軽に、ご自宅の近くを一歩踏み出すところから、始められては?

入門編、いかがでしたでしょうか?

はじめてみようかな、と思われる方も、まだ少し疑問がある方も……

次は実践編をご覧ください!!

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